2026.02.18

債権者とは?権利や注意点を具体例で解説|トラブルにならない借入・返済の考え方

債権者とは、契約や法律に基づき、相手に支払いや返済などの義務を求める立場の人のことです。お金の貸し借りやローン、未払い金など、私たちの身近な場面でも債権者と債務者の関係は数多く存在します。そのため、仕組みを正しく理解していないと、思わぬトラブルにつながることも少なくありません。

本記事では、債権者の基本的な意味や権利、注意点を具体例とともに分かりやすく解説し、安心して借入・返済を行うための考え方をご紹介します。

債権者とは 

債権者とは、簡単にいえば「約束どおりに支払ってもらう立場の人」のことです。

お金の貸し借りや日常の取引の中で、私たちは知らないうちに債権者・債務者の立場になっています。

ここでは、債権や債権者が請求する権利などについて解説します。

債権とは

債権とは特定の相手に対して、一定の行為をするよう求める権利のことを指します。

代表的なのが金銭の貸し借りで、お金を貸した人は返済を求める債権を持ち、借りた人は返す義務(債務)を負います。

また、債権は金銭に限られず、雇用契約において労働を提供した労働者が、使用者に対して給料の支払いを請求できる権利も債権にあたります。

このように、契約や不法行為などを原因として債権と債務の関係が生まれ、債権を持つ側を債権者、義務を負う側を債務者と呼びます。

債権者とは何かを請求できる権利がある人

債権者とは、特定の相手に対して金銭の支払いや約束の履行を請求できる権利を持つ人や会社のことです。例えば金融機関がお金を貸した場合、返済を求める立場にある貸主(金融機関)が債権者となります。

なお、債権は他人に譲り渡すことが可能です。元の貸主である金融会社Aが債権を会社Bに譲渡すると、その時点からBが新たな債権者になります。

こうした債権を取得し、回収を専門に行うのが債権回収会社です。

債権回収会社は債務者への請求や法的手続きを通じて、支払いを求めます。

債務者との関係性

債権者と債務者は、金銭の貸し借りや契約において正反対の立場にある関係です。

債権者は、契約や法律に基づいて相手に対し返済や履行を請求できる権利を持つ一方、債務者はその請求に応じて返済や約束を果たす義務を負います。

例えば、金融機関からお金を借りた場合、金融機関が債権者となり、借りた本人が債務者です。この関係は一方的なものではなく、契約内容によって請求できる範囲や返済条件が定められています。債権者は自由に請求できるわけではなく、債務者も定められた条件に従って義務を果たす必要があります。

債権者が行えること 

債権者には返済の請求や、状況に応じてさまざまな対応を取る権利があります。

ここでは、債権者が行えることについて解説します。

債務履行の請求(督促)

債権者は、契約に基づき相手方に義務の履行を求める権利を持ちます。

金銭の貸し借りであれば返済期限を過ぎても支払いがない場合、支払いを促す督促を行うことが可能です。

督促は電話や書面(督促状)の送付などで行われます。

単なる催促ではなく支払いを求める正式な意思表示であり、後の法的手続き(裁判など)に向けた重要な前段階となります。

ただし、債権者の権利は無制限ではありません。

深夜の訪問や勤務先への執拗な連絡など、相手を不当に追い詰める取り立ては法律で厳しく禁じられています。

あくまで法律というルールにのっとり、社会的に問題ない方法で権利を行使しなければなりません。

契約解除

督促を重ねても反応がない場合、債権者は契約を終わらせることができます。

これが民法541条の「催告による解除」です。

「○月○日までに支払ってください」と猶予期間を伝え、それでも対応がなければ、関係を解消できるという仕組みです。

一方、わざわざ督促をせずにすぐ解除できるケース(民法542条:無催告解除)もあります。履行がどうしても無理である、あるいは相手に支払う意思がまったくないことが明らかな場合などに適用されます。

契約解除というルールは、義務を果たさない相手との関係を際限なく続けないための方法です。債権者がこれ以上損をしたり、トラブルに巻き込まれたりするのを防ぐための身を守る手段といえます。

損害賠償請求

契約どおりに義務が果たされず、その結果として損害が生じた場合、債権者は債務者に対して損害賠償を請求できます(民法415条)。約束が守られなかったことで被った不利益を金銭で補うための方法です。

例えば、商品が期日までに引き渡されず、事業に支障が出て売上が減少した場合、その損失分について賠償を求めることができます。

ただし、請求できるのは債務不履行と直接関係のある損害に限られ、すべての損失が認められるわけではありません。契約内容や状況を踏まえ、妥当な範囲で請求することが必要です。

強制執行

強制執行とは、支払いなどの約束を守らない相手に対し、裁判所を通じて強制的に義務を果たさせるための手続きです。話し合いや督促を続けても解決しない場合に、最終手段として利用されます。

強制執行を行うには、裁判で確定した判決や支払督促など、国が正式に認めた書類が必要です。これがなければ、勝手に財産を差し押さえることはできません。

強制執行には、お金の回収を目的とする方法と、土地の引渡しなど金銭以外の約束を実現する方法があります。預金や不動産を差し押さえて返済に充てるのが代表的なお金の回収方法です。いずれも法律に基づき、慎重に進められる制度です。

日常生活・事業活動で債権者が登場する具体例 

ここでは、身近な事例を通して、誰が債権者で誰が債務者なのかを分かりやすく見ていきましょう。

日常生活のシーン

債権者というと堅苦しいイメージですが、実は私たちの日常生活の中でも、ごく当たり前に登場しています。

例えば、日常生活のシーンで債権者・債務者となるケースには、次のようなものがあります。

 

【日常生活のシーンで債権者・債務者となるケース】

債権者 債務者
住宅ローン・マイカーローン 銀行など金融機関 購入者
クレジットカード決済 カード会社 利用者
賃貸物件の家賃 大家さん(管理会社) 入居者
知人から借りたお金 お金を貸した知人 借りた本人

 

住宅ローンやマイカーローンでは資金を貸している金融機関が債権者となり、毎月返済を行う購入者が債務者になります。クレジットカード決済では、利用者に代わって代金を立て替えるカード会社が債権者で、後から支払う利用者が債務者です。

また、賃貸物件の家賃では、家賃を受け取る大家さんや管理会社が債権者、支払う入居者が債務者となります。知人同士のお金の貸し借りでも同様で、お金を貸した知人が債権者、借りた本人が債務者です。このように、債権者・債務者の関係は日常に広く存在しています。

事業活動のシーン

企業が行う事業活動においても、債権者・債務者が登場します。

例えば以下のようなシーンです。

 

【事業活動のシーンで債権者・債務者となるケース】

債権者 債務者
取引先に商品やサービスを提供 商品を納入した企業 商品を受け取った企業
給与支払い 従業員(労働の対価を請求) 企業
事故や契約違反などで発生した損害賠償 事故や契約違反で損害を被った側 損害賠償責任を負う側
業務委託契約に基づく請負報酬 受託者(請負者) 企業

 

取引先に商品やサービスを提供した場合、代金を受け取る権利を持つ納入側の企業が債権者となり、商品やサービスを受け取った取引先企業が債務者です。

給与の支払いにおいては、働いた対価として賃金を請求できる従業員が債権者で、賃金を支払う義務を負う企業が債務者となります。

また、事故や契約違反によって損害が発生した場合には、被害を受けた側が損害賠償を請求できるため債権者となり、その責任を負う側が債務者です。

業務委託契約では、業務を完了した受託者(請負者)が報酬を請求できる債権者であり、報酬を支払う企業が債務者となります。

このように、事業活動のさまざまな場面において、債権・債務の関係が成立しています。

債権者が注意すべき法的リスクと制限  

債権者には返済を求める権利がある一方で、法律による制限も設けられています。

ここでは、債権者が注意すべき法的リスクと制限について解説します。

消滅時効の壁

債権者が特に注意したいのが消滅時効です。

消滅時効とは、一定期間、請求や手続きを行わずに放置すると、本来請求できたはずの権利そのものが消えてしまう制度を指します。

2020年の民法改正により、原則として権利を行使できると知ったときから5年、または権利を行使できるときから10年が経過すると、債権は時効にかかる仕組みとなりました。

例えば、支払期限を過ぎた請求を長年放置していると、回収できなくなる可能性があります。

一度時効が成立すると、後から請求しても法的には認められません。

そのため、定期的な督促や内容証明の送付など、時効を中断・更新する対応が重要です。

債権者にとって消滅時効は見落としやすい落とし穴であり、早めの対応がリスク回避につながります。

過剰な取り立ての禁止

債権回収の取り立てには、債務者の意思を尊重しつつ適切に進めるという法的なルールがあります。ただ請求すれば何をしてもよいわけではなく、過剰な取り立て行為は法律で禁止されています。

例えば、貸金業法では以下のような行為が禁止されています。

 

・正当な理由がないにもかかわらず、深夜や早朝に電話や訪問をする行為

・債務者の勤務先へ連絡し、私的な債務の存在をうかがわせる行為

・債務者の家族に対して支払いを要求する行為

・他者からの借入で返済するよう要求する行為

・弁護士等の受任通知を受理後も、本人に直接取り立てを行う行為 など

 

債務者の私生活や業務の平穏を不当に害する取り立て行為は禁止されており、違反した場合、刑事上の罰則として2年以下の懲役または300万円以下の罰金、もしくはその両方が科される可能性があります。

さらに行政上の措置として、貸金業者の登録取消しや、一定期間の業務停止命令が下されることもあります。

このように、債権回収は関係法令やガイドラインによって厳格に規制されており、債権者は定められたルールの範囲内で、適正な方法により回収を行う必要があります。

破産・民事再生による影響

債務者が自己破産や民事再生といった債務整理手続きを行った場合、債権者は債権の一部または全部を回収できなくなるリスクがあります。

これは、債務整理制度が、支払い能力を失った債務者の生活再建や事業再生を目的としており、その実現を優先するため、債権者の権利行使に一定の制限が加えられるからです。

自己破産では、最終的に裁判所により免責が認められると、原則として債務者の支払義務は消滅します。その結果、債権者は配当を受けられず、回収ができないケースも少なくありません。

一方、民事再生では、借金が大幅に減額されたうえで、残額を数年にわたり分割返済する再生計画が立てられます。債権の一部は回収できるものの、当初の契約条件どおりの回収は困難となり、結果として回収額は減少するのが通常です。

また、破産や民事再生の申立てが行われると、一般債権については個別の督促や強制執行は原則として中止または禁止されます。ただし、不動産に抵当権などの担保権が設定されている場合、担保権者は「別除権」として原則その権利を行使できるため、担保不動産の競売手続きが直ちに止まるとは限りません。

このように、債務整理が開始された場合でも、担保の有無によって回収手段や影響は大きく異なります。

返済トラブルを防ぐための借入・返済プラン

借入や返済は、計画の立て方次第で返済トラブルを防ぐことができます。

ここでは、無理の無い返済を続けるために意識したい、借入・返済プランの考え方を解説します。

返済金額は借入時点で返せる額を基準にする

借入をする際に大切なのは、借りられる額ではなく、無理なく返し続けられる金額を基準に返済計画を立てることです。

返済が滞ると、結果として返済トラブルにつながるおそれがあります。

目安として、毎月の返済額は手取り収入の20~25%以内に抑えると、生活費や急な出費にも対応しやすくなります。

例えば、手取り年収が400万円の場合、月の手取りは約33万3,000円(400万円 ÷ 12ヶ月)です。

この場合の返済額の目安は次のようになります。

 

【返済比率20%の場合】

・年間返済額:80万円

・月々の返済額:約6万7,000円

 

【返済比率25%の場合】

・年間返済額:100万円

・月々の返済額:約8万3,000円

 

この範囲であれば、生活に一定の余裕を残しやすく、返済遅れのリスクも抑えやすくなります。借入時には、限度額いっぱいまで借りるのではなく、返済を基準にした計画を立てることが重要です。

返済条件を正確に理解する

お金を借りる際、返済条件を正確に把握することが欠かせません。

毎月の返済額や返済期日、返済方式、金利などをあいまいにしていると、後になって想定以上の負担となり、返済トラブルの原因になります。

特に返済方式については、以下の2つの違いをしっかり理解しておくことが大切です。

 

・元利均等返済:毎月の支払額が一定で管理はしやすいが、返済初期は利息の割合が高く、元金が減りにくい

・元金均等返済:元金の減りが早く総返済額を抑えやすいが、返済初期の負担が大きい

 

金利が1%違うだけでも、返済期間が長くなるほど最終的な支払額には差が生じます。

契約内容を一つひとつ確認し、現在の収入で無理なく返済できるかを冷静に判断しましょう。

返済計画はゆとりを持たせる

返済計画を立てる際は、毎月の返済にゆとりを持たせることが重要です。

収入の減少や失業、予期せぬ出費は誰にでも起こり得ます。返済額をギリギリに設定してしまうと、環境の変化に対応できず、返済が滞るリスクが高まります。

資金計画のポイントは以下の3点です。

 

・返済とは別に、数ヶ月分の生活費を確保しておく

・ボーナスに依存せず、月々の収入のみで返済できる計画にする

・事業主の場合は、売上が落ち込んだ場合を想定して返済額を決める

 

毎月の返済に余裕を持たせれば、最終的にご自身を守ることにつながります。

支払いが難しくなったら早めに相談する

返済が難しくなりそうなときに避けたいことは、債権者からの連絡を放置してしまうことです。

無断での延滞は、単なる支払い遅れではなく、状況を悪化させる原因になります。

重要なのは遅れる前に相談することです。次の点を整理したうえで、借入先に連絡しましょう。

 

・支払いが難しくなりそうな理由

・いつであれば支払いが可能か

・返済条件の変更が可能か早めにそうだんすることで、返済計画の見直しに応じてもらえる可能性があります。

 

問題を先送りにせず、まずは状況を共有することが、返済トラブルを防ぐ第一歩です。

複数の借入を抱えない

複数の借入があると、返済管理が複雑になり、返済ミスが起こりやすくなります。

返済日をうっかり忘れていたなどという小さなミスが重なると、信用を損なう結果につながりかねません。

まずは、月々の返済総額とそれぞれの金利を正確に把握しましょう。特に高い金利の借入を放置していると、元本がなかなか減らず、返済負担が長期化します。

管理が難しいと感じた場合には、借入の一本化など、返済の仕組み自体をシンプルにすることも一つの方法です。

返済を管理しやすい環境を整えることが、返済トラブルを防ぐための重要なポイントといえます。

オカリイレ|資産を生かして安心・柔軟な資金調達を実現する方法 

事業資金や納税資金、リフォーム費用、教育資金、借り換えなど、現代の資金ニーズは年々多様化しています。

一方、「銀行ローンが使えない」「審査条件が合わなかった」といった理由から、思うように資金を確保できずに悩む方も少なくありません。

そんな中で注目されているのが、不動産を生かした資金調達という選択肢です。

不動産担保ローンは不動産の資産価値を活用し、無理のない条件で資金を確保する方法として利用されています。

ここでは、岡村商事が提供する不動産担保ローン「オカリイレ」について、商品の特徴や利用するメリットなどについてご紹介します。

オカリイレとは?

「オカリイレ」は岡村商事が手がける不動産担保ローンです。

似たような基準で判断されがちな銀行融資とは異なり、独自の評価基準で不動産の価値を見極めるため、銀行の融資審査が通らなかった方にとって頼れる相談先となるでしょう。創業60年以上で多数の融資実績もあります。

事業資金から税金の支払い、急な資金ニーズまで幅広く対応しており、不動産という確かな資産を生かし、スピーディーに資金を確保したい場面で役立ちます。

オカリイレの強み・サービス内容

「オカリイレ」の強みは主に以下の3点です。

 

・柔軟で通りやすい審査

・来店不要・最短即日審査

・長期返済・低金利

 

ここでは、「オカリイレ」の強みやサービス内容について解説します。

柔軟で通りやすい審査

「オカリイレ」の大きな強みの一つが、柔軟で相談しやすい審査体制です。

一般的な銀行融資では決算内容や信用情報が重視されるため、赤字決算や複数の借入がある場合、審査の段階で断られてしまうケースも少なくありません。

一方、「オカリイレ」では、独自の審査・評価基準を採用しており、担保となる不動産の価値を重視した判断が行われます。そのため、赤字決算の法人や、既存の借入がある個人事業主であっても、状況次第では前向きに検討してもらえる可能性があります。

一般的な銀行が掲げるような条件では判断されにくく、個別の事情を踏まえた相談ができる点は、資金調達に悩む人にとって心強いポイントといえるでしょう。

来店不要・最短即日審査

「オカリイレ」の魅力には、申し込みから審査までのスピード感と手軽さもあります。

申し込みはWEBや電話、LINEから行うことができ、わざわざ店舗へ足を運ぶことは不要です。忙しい事業者や遠方に住んでいる人でも、時間や場所を選ばず相談できます。

また、15時までに申し込んだ場合は、原則として最短即日で仮審査の結果が連絡されます。資金が早急に必要な場面でも、状況を素早く判断してもらえるため、次の行動を早めに決めやすくなるでしょう。

「オカリイレ」ならではの柔軟な対応力がスムーズな資金調達を実現します。

長期返済・低金利

「オカリイレ」は、低金利と長期返済を両立できる点もメリットです。

金利は年率2.95~9.5%程度と、ローンとしては比較的低い水準に設定されています。

また、返済期間は最長25年まで設定できるため、借入額が大きくなっても月々の返済負担を軽くしやすいので安心です。短期間での返済に追われることなく、資金繰りに余裕を持った返済計画を立てられます。

こうした条件をご提供できるのは、健全な財務基盤を持つ岡村商事だからこそといえます。長期的な視点で、無理のない返済を重視したい人に向いたローン商品です。

まとめ 

債権者と聞くと少し難しく感じるかもしれませんが、実はとても身近な存在です。

例えばお金を借りたとき、返済を受け取る立場にある金融機関や貸主が債権者にあたります。一方、借りた側は約束したとおりに返す責任を負う債務者です。

こうした関係は特別なものではなく、日常生活や仕事の中で自然に生まれているため、仕組みを知らないと思わぬ行き違いやトラブルにつながる可能性があります。

債権者と債務者、それぞれの立場や役割をきちんと理解しておけば、借入や取引も問題なく行っていけるでしょう。